今でこそ多くの人が愛用しているカラーコンタクトレンズ(以下カラコン)、歴史としてはそれなりに古いようです。

日本で最初のカラコン
実際にカラコンが日本で最初に使われたのは1960年代のテレビ番組の特殊メイクでした。今では映画でもよく見かける変身シーンなどの特撮シーンです。
1980年代
1980年代には歌手の沢田研二さんがおしゃれ用カラコンを装用して話題になりました。当時はとても斬新的でした。
1990年代
その後1990年代になるとテレビや映画などでの特殊な使用ではなく、一般の方たちの間でも少しづつ利用者が出始めました。
ただその当時のカラコンはいわゆる「コンベンショナルレンズ」のカラコン、つまり使い捨てタイプではなくケアをしながら一定期間使用するという長期装用型のカラコンでした。
今ではもうレンズ名も耳にすることはなくなりましたが、「チバビジョン(現アルコン)のイリュージョン」や「シードのナチュラルタッチ」、「キャノンのデュラソフト」など・・・

当時は1枚2万円~3万円くらいしていたのではないでしょうか?
さらにソフトコンタクトには消毒が必要で、当時は煮沸消毒が主流でしたから煮沸消毒器だけでも5千円前後したのではないでしょうか?

そのことから考えても当時のカラコンはとてもコストパフォーマンスの高いモノだったわけです。
片眼破いてしまったり、紛失してしまったら大騒ぎになるのも頷ける話です。
同時に1980年代後半からは使い捨てコンタクトが日本でも販売されるようになり、1990年代にはワンデータイプが登場、そのあとを追うように使い捨てタイプのカラコンも登場したのです。
2000年代
2000年代になると使い捨てコンタクトの台頭に伴い、視力矯正目的だけではなくファッションアイテムとしてのカラコンが若年層の女性を中心に支持を集め、一気に市場が拡大しました。
しかし一方では品質の悪いカラコンも乱売、また不適切な使用方法などによるトラブルも急増しました。

当時、まだオシャレアイテムとしての要素が強かったカラコン、「雑貨」として扱われていた経緯があります。つまり誰もが取扱い、販売することができたわけです。
カラコンが高度管理医療機器に指定
2009年、カラコンによるトラブルの増加が問題視され、国はカラコンを視力を矯正する通常のコンタクトレンズと同様の「高度管理医療機器」に指定しました。これによってカラコンの製造や販売には厳しい規制が設けられ、品質や安全性が確保されるようになりました。
そして現在に至っています。
要注意!
現在は規制が強化されたこともあり、国内の通販サイトで未承認レンズを販売することはできなくなっていますが、まれに未承認レンズを販売している通販サイトもあるようですから購入の際には注意が必要です。
また海外通販サイトや輸入代行業者からカラコンを購入した結果、角膜に傷がついた、目が充血したなどの相談が消費者生活相談窓口などに寄せられているようです。
全てが悪いレンズとは言えませんが、日本と海外の安全基準は異なりますので、海外で安全だと承認を受けていても日本の品質基準、安全基準を満たしているとは限りません。
日本ではコンタクトレンズは高度管理医療機器の、それもクラスⅢに指定されています。クラスⅢとは不具合が生じれば生命の危険や健康へ影響を及ぼすリスクが高い医療機器が該当しています。
高度管理医療機器についての詳細はこちらをクリック!
そのことを考えれば、やはりカラコンも日本での許認可を受けたカラコンがやはり安心なのではないでしょうか。
