ハードコンタクト使い方・取扱方法
ハードコンタクト使い方・取り扱い方法
ハードコンタクトレンズを使う前に
★ハードコンタクトレンズを扱う前には爪を短く切りましょう。
★ハードコンタクトは手の油がつくと涙をはじいて曇りやすくなります。
★ハードコンタクトを扱う前に、必ず手指を石鹸でよく洗いましょう。
ハードコンタクトの持ち方
ハードコンタクトはとてもデリケートで、強くつまんだり、キズをつけると破損・変形につながります。十分ご注意ください。
装用の前にレンズにキズ・汚れはないかよくチェックし、ハードレンズを持つ時は、人差し指と親指の腹でそっとはさむようにして持ちます。 縦につまむような持ち方はレンズが飛んでしまったり、強い力が加わるため歪んだり、破損してしまう場合があります。
★レンズの中央部を強く押さないでください。強く押すと反転してしまうことがあります。反転してしまったら、お近くの眼科で検査を受けてください。多くの場合変形して戻りませんので、装用はしないでください。
★落としたレンズを拾う時は、指先をちょっとぬらしレンズにそっと触れ、吸い付けるように真上に拾い上げてください。
★レンズを口の中に入れたり、なめたりしないでください。口の中の食物のカスや細菌によりレンズが汚染され、そのようなレンズを装用すると眼に障害が起こる場合があります。
★ハードコンタクトを熱湯につけたり、温度の高い場所に置いたりしないでください。レンズが変形する場合があります。
★レンズを装用し、はずした後はレンズを必ず洗浄してください。
★化粧品や薬品などをレンズに付着させないでください。
★レンズをティッシュペーパー・ハンカチ・メガネ拭きなどで拭かないでください。
ハードコンタクトを目に入れる
ハードレンズをきき手の人差し指の先にのせ、レンズにキズや汚れなどの異常がないか確認します。同じ手の中指で下まぶたを引き下げ、もう一方の手の中指で上まぶたを引き上げます。
★まぶたを開く時には、まつ毛のはえ際を押さえると眼を大きく開くことができます。
★両眼で鏡を見ながらレンズをそっと黒眼にのせます。※この時、黒眼にレンズを強く押しつけないでください。眼をキズつける場合があります。
★ハードレンズが黒眼に正しくのっていることを確認し、指をゆっくりはなします。
★レンズが黒眼にうまくのった後、上下まぶたの指をはなす時は、下まぶた、上まぶたの順にゆっくりとはなしてください。急にはなすとまぶたの戻るいきおいでレンズが飛び出してしまうことがあります。
★異物感・痛みがある時はすぐにレンズをはずし、もう一度すすいでから装着し直してください。
★左右の眼を交互に手でかくして、片眼すつ遠くや近くがよく貝えるかで、左右のレンズを入れ違えていないかを確認してください。
ハードコンタクトを目からはずす
★鏡を見てハードコンタクトが黒目にのっていることを確認します(黒眼からズレている状態ではレンズを外すことができません)。確認できたら鏡を真正面か、もしくははずす方の黒目がやや内側に来るように鏡を見て、目をできるだけ大きく見開き、その状態を維持させます。
右目をはず時には無意識に右目の状態を見やすいようにするために、右目が前に出て鏡を見る傾向があります。そうすると自然と黒目は外側に寄ってしまいます。黒目の位置は、目の開きの一番大きい中央部にあることが大切です。
★目尻に人差し指を置きますが、その際にはできるだけ白目の近くを押さえます。離れたところを押さえると外側に引っぱっても皮フが動きません。
★目尻に置いた人差し指を真横よりやや斜め上方にしっかりと引っ張ります。人によって目の形も個人差がありますので、引っ張った時に上下のまぶたのフチが平行に引っ張られるよう注意しながら「引っ張る方向」調整します。
しかし目尻を引っ張ると目は自然と細くなってしまいますが、その時にレンズの大きさよりも目が小さくなってしまってはレンズは取れませんので、人差し指で目尻を引っ張った時にできるだけ細くならないように「目を大きく開けながら」引っ張ります。
しっかりと引っ張ることで上まぶた・下まぶたの縁(フチ)にレンズが上下からはさまれます。
★ハードレンズがはずれるのは上まぶたと下まぶたの縁(フチ)にレンズが上下からはさまれて弾力で出るのです。上下まぶたの縁(フチ)にレンズが上下からはさまれるようにしましょう。
★さらに目尻に置いた人差し指を外側に引っぱると、黒目とレンズの間に空気が入ります。この時軽くまばたきをしてください。まばたきをするとレンズが出てきます。「引っ張る力が弱すぎる」とレンズも上下のまぶたにはさまれず、空気も入りませんのではずれません。またせっかく引っ張っているのに「まばたきする時に無意識に引っ張っている指が緩む」人がいます。それもはずせない原因の一つです。
上手にはずすポイントは「目を大きく開けながら」、「目尻を引っ張ったままで」まばたきをすることです。
★レンズがはずれる時には、レンズがまつ毛にひっかかることがあります。その時は目を閉じたまま、そっとレンズを上下からはさむように取ってください。このようにレンズが目から落下しないのがベストなはずれ方です。
★時には、はずれる弾力の勢いでレンズが飛び出したり、下に落ちてしまうことがあります。レンズを紛失しないようにはずす際には必ずはずす眼の下に反対側の手をそえて受け皿を作りましょう。
それでも受け損じることがありますので、レンズをはずす時にはできるだけテーブルに近づいてレンズが落ちてもテーブルの上に落ちるようにしましょう。タオルなどを下に敷いておくと安心です。
ハードコンタクトが黒目からずれた時には
★装用中にレンズが黒眼からズレてしまうことがあります。眼の構造上、レンズがまぶたの奥に入ってとれなくなることはありませんので、あわてずに探してください。指先で直接レンズや眼に触れないでください。眼をキズつける場合があります。
レンズが耳側(外側)にズレた時
●顔は正面を向きます。
●鏡を鼻側(内側)に持ち、眼だけ鏡の方を見ます。
●2本指で目尻のまぶたの縁(ふち)を押さえてレンズを固定します。鏡をゆっくり耳側(外側)に移動し、黒眼をレンズの位置まで動かします。
レンズが鼻側(内側)にズレた時
●顔は正面を向きます。
● 鏡を耳側(外側)に持ち、眼だけ鏡の方を見ます。
●2本指で目頭のまぶたの縁(ふち)を押さえてレンズを固定します。
●鏡をゆっくり鼻側(内側)に移動し、黒眼をレンズの位置まで動かします。
レンズが上方にズレた時
●顔は正面を向きます。
●鏡を下方に持ち、眼だけ鏡の方を見ます。
●人差し指で上まぶたの繊(ふち)を押さえてレンズを固定します。
●鏡をゆっくり上方に移動し、黒眼をレンズの位置まで動かします。
レンズが下方にズレた時
●顔は正面を向きます。
●鏡を上方に持ち、眼だけ鏡の方を見ます。
●人差し指で下まぶたの縁(ふち)を押さえてレンズを固定します。
●鏡をゆっくり下方に移動し、黒眼をレンズの位置まで動かします。
ハードコンタクトレンズの装用スケジュール
コンタクトレンズは、はじめから長時間使えるわけではありません。左記の標準的な装用時間スケジュールを参考に、少しずつ装用時間を延ばして慣らしていってください。ただし、コンタクトレンズは慣れるのには個人差があります。自分自身で眼と身体の調子を確認しながら、無理をしないで、徐々に時間を延ばしていきましょう。また、眼科医からあなたに最も合ったスケジュールの指示があった場合、その指示にしたがってください
★朝起きて30分以上たってから、レンズを入れるようにしましょう。
★眠る1時間くらい前にはレンズをはずしましょう。
★ハードコンタクトをつけたまま眠ることはできません。必ず眠る前にはずしてください。
★装用を一時中止していて再度装用する場合。
★何らかの事情でコンタクトレンズの装用を中止していて、再度装用を開始する場合、中止していた期間に応じて、再開日の襲用時間は少なくします。
★1日中止していた場合、2時間減らします。2日中止していた場合、4日間減らします。1日使わない日が増えるごとに2時間ずつ減らしてください。5日以上中止していた場合全くの初日にもどり、4時間から徐々に慣らし、時間を増やすようにしてください。
ハードコンタクトのケア 洗浄・保存・すすぎ
★ハードレンズを人差し指と中指の中程に置き洗浄液を4~5滴たらします。親指と人差し指・中指でレンズの両面をよくこすり洗いします。
★洗浄液がレンズ表面に残らないように、水道水で十分にすすぎます。すすぎの際にはレンズが流されないように栓をするか、レンズ紛失防止マットをご利用ください。
★レンズホルダーにハードレンズをゆっくり確実にはさみ込みます。
★水中保存ケースに保存液を9分目まで入れます。フタをしっかり閉めそのまま4時間以上つけ置きます。そのまま翌朝レンズをつけるまで保存します。
★翌日ハードコンタクトを使うレンズをつける時は水中保存ケースよりレンズを取り出し、必ず水道水で十分にすすぎをしてから装用します。レンズをつける時には、洗浄液や保存液がレンズに残ったまま装用することはできません。必ず水道水で十分にすすいでから装用してください。
「ハードコンタクトレンズに慣れるまで」と「こんな症状の時には」
ハードコンタクトを安全に使うための注意点
★眠っている間は、涙がほとんど分泌されず、角膜は酸素不足の状態にあります。よってコンタクトレンズをつけたまま眠ることはできません。仮眠・睡眠をとる場合は必ずレンズをはずしてください。万一レンズをつけたまま眠ってしまった時は、良くまばたきを繰り返したり、人工涙液かコンタクトレンズ専用目薬を点眼したりして、目が涙で潤い、レンズがよく動くことを確認してからゆっくりはすして下さい。
★装用中に眼をこするとレンズがすれたり眼をキズつける場合がありますので注意してください。
★充血が多い、霧・煙の中にいる感じがする、電球に虹が見える。このような時はすぐレンズをはずして下さい。装用オーバーのサインです。
★まばたきが少ないと、レンズの表面が乾燥し白くボケることがあります。意識的にまばたきを多めにして下さい。それでも改善しない場合は、人工涙液かコンタクトレンズ専用目薬を点眼してください。
★充血・痛み・眼ヤニが多い・視力不安定などの異常がありましたら、レンズの装用を中止し、必ずご相談下さい。
★洗顔・入浴・シャワーの時は眼をしっかり閉じ、流さないように注意して下さい。水泳の際には紛失の可能性が高いためご使用は控えてください。
★目に強い風があたる場合(オートバイや自転車に乗る時、スキーの時、風の強い時など)にはサングラスやゴーグルなど風よけになるものを使用して下さい。
★レンズに慣れるまでは、車の運転や機械操作などは行わないで下さい。特に夜は、慣れるまでは涙でにじんだり、光が乱反射してまぶしいものです。ご注意ください。
★レンズの左右を間違えないためにいつも決まった側(右または左)から取扱って下さい。
★帰宅後はレンズをはすし、眼を休ませて下さい。(昼はコンタクト、夜はメガネが理想です。)
★レンズ装用中は目薬を使用しないで下さい。(装用1時間前と、はずした後なら結構です。)もし使用する場合は、コンタクトレンズ専用の目薬お使い下さい。
★レンズを使用していると徐々にキズ・変形・汚れの固着などが見られるようになります。そのようなレンズを装用しつづけると眼に障害が起こる場合があります。眼科医の指示に従って作り替えて下さい。
★レンズを長期にわたり保存する場合は、きれいに洗浄し保存液中に保存して下さい。汚れが付着したまま不衛生な状態での保存は絶対しないで下さい。不適切な保存により汚染されたレンズを装用すると眼に障害が起こる可能性があります。またレンズの装用を再開する場合には必ず眼科医の診察を受けて下さい。
★コンタクトレンズのケア用品は国によって販売されている商品が異なりますので、海外旅行へお出かけの際には現在お使いのケア用品を日本から持参して下さい。破損・紛失などを心配される場合は、スペアレンズの用意などお薦めいたします。
★取扱説明書で指定されているもの以外のケア用品や家庭用洗剤(食器用洗剤など)などを使用すると、レンズに汚れが蓄積したり、素材が変質・変形する場合があります。必ず指定のケア用品をお使い下さい。